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2025-12-26

歯周病の口臭はなぜ消えない?原因・治し方・予防法を解説

本記事では、歯周病で口臭が発生する原因を解説。なぜ歯磨きだけでは消えないのか、歯科医院での治し方から予防法まで、口臭を元から断つために知っておきたいポイントを紹介します。

「歯磨きしても口臭が消えない」

「もしかして、この口臭は歯周病が原因?」

このような悩みはありませんか?

口臭の多くはお口の中にトラブルがあると言われており、なかでも歯周病は代表的な原因の一つです。歯周ポケットに潜む細菌が、食べかすに含まれるタンパク質を分解する際にガスを発生させます。これが「メチルメルカプタン」をはじめとする揮発性硫黄化合物(VSC)であり、強い臭いの元となります。

このガスは毒性が強く、腐った玉ねぎに例えられる悪臭を放つのが特徴です。

本記事では、歯周病から口臭が発生する仕組みに加え、歯科医院で行う治療法、予防策について解説します。

歯周病と口臭の関係

歯周病による口臭の原因は、歯周ポケットの奥深くに存在する細菌が作り出すガスにあります。

歯周病は、歯を支える歯ぐきや骨が細菌によって徐々に破壊されていく病気です。健康な状態であれば、歯と歯ぐきの溝は1〜2mm程度しかありません。しかし、ケア不足により汚れ(歯垢)が蓄積すると、歯ぐきが炎症を起こして腫れ上がり、溝が深くなっていきます。

溝が深くなり歯周ポケットが形成されると、歯ブラシの毛先も入り込めないため、酸素を嫌う「嫌気性菌(けんきせいきん)」が活発に繁殖してしまいます。

嫌気性菌は、食べカスや血液に含まれるタンパク質を分解する過程で、強烈な臭いを放つガスを発生させます。さらに症状が進行して歯ぐきから膿が出るようになると、ガスの臭いと膿の臭いが混ざり合い、悪臭へと変化していくのです。

口臭の原因となる3つの物質

歯周病由来の口臭の正体は、主に「揮発性硫黄化合物(VSC)」と呼ばれる3種類のガスです。これらが混ざり合うことで、歯周病特有の口臭が生まれます。

・メチルメルカプタン:腐った玉ねぎやキャベツが腐ったような臭いが特徴です。

・硫化水素:腐った卵や温泉地のような独特の臭いがします。健康な人でも唾液の減少や舌の汚れ(舌苔)によって発生することがありますが、歯周病になるとその濃度が格段に高くなります。

・ジメチルサルファイド:生ゴミや磯のような臭いが特徴です。歯周病だけでなく、内臓系の疾患が原因で発生することもあります。

歯周病以外に考えられる口臭

口臭の原因は歯周病だけではありません。以下の表は口臭のタイプをまとめたものです。

この他にも、

・ドライマウス(口腔乾燥症)

・適合の悪い詰め物・被せ物

・手入れ不足の入れ歯

・タバコ、アルコール

・ストレス

・全身の病気(糖尿病、肝臓病、胃腸の病気など)

 

などが口臭の原因となることがあります。

歯周病の口臭は歯磨きだけで消える?

残念ながら、歯周病による口臭は毎日の歯磨きだけでは解消できません。その理由は、原因となる細菌が、歯ブラシの毛先が届かない歯周ポケットの奥深くに潜んでいるからです。一般的に、歯ブラシの毛先が届くのは深さ3mm程度までと言われており、それより深い部分の汚れは物理的に掻き出せません。

また、歯石の存在もセルフケアを難しくしている大きな要因です。歯垢は、およそ2日という短い期間で唾液中のミネラル成分と反応し、石のように硬い歯石へと変化し始めます。一度歯石になってしまうと、どれだけ丁寧に磨いても歯ブラシでは取り除くことができません。

特に、歯周ポケットの内部に付着する歯石は非常に硬く、歯の根元に強固にこびりつくのが特徴です。この歯石の表面は軽石のようにザラザラしているため、細菌の温床となり、絶えず悪臭ガスが発生します。

口臭を根本から絶つためには、細菌の住処である歯石を物理的に除去する必要があります。

歯周病による口臭の治し方

歯周病による口臭は、歯科医院での治療が必要です。ここでは、どのような治療を行うのか見ていきましょう。

①スケーリング(歯石取り)

スケーリングは、歯周病治療の基本中の基本です。歯の表面や歯ぐきの境目に見える範囲に付着した歯石や歯垢を、専用の器具を使って除去します。

超音波スケーラーという、水を出しながら微細な振動で歯石を粉砕する機械を使うことが多く、痛みはほとんどありません。ただし、歯ぐきが腫れている場合は、少ししみるように感じることがあります。治療時間は30分〜1時間程度で、保険が適用されます。

②ルートプレーニング(SRP)

スケーリングで取り除くのが歯ぐきの「上」の歯石だとすれば、ルートプレーニングは歯ぐきの「下」、つまり歯周ポケットの奥深くにこびりついた歯石を除去する治療です。

数回に分けて行われます。多くの場合、痛みを感じないように局所麻酔をしてから行いますので、治療中に痛みを感じる心配はほとんどありません。歯の根の表面をツルツルに磨き上げることで、細菌や歯石が再び付着するのを防ぐ効果もあります。

③PMTC(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)

PMTCは、歯科医師や歯科衛生士が、専用の機器とペーストを使って行う歯のクリーニングです。

歯磨きでは落とせない「バイオフィルム」という、細菌が作ったネバネバの膜を破壊・除去することができます。コーヒーやタバコによる着色汚れ(ステイン)も落とせるため、歯が本来の白さを取り戻し、表面がツルツルになります。痛みは全くなく、むしろ心地良いと感じる方が多い治療です。

④細菌検査と薬物療法

歯科医院によっては、唾液や歯垢を採取し、どのような種類の歯周病菌がどのくらいいるのかを調べる細菌検査もあります。

原因菌を特定し、その菌に効果的な抗菌薬を処方して内側から歯周病菌を叩く「歯周内科治療」という選択肢もあります

口臭を予防する生活習慣

歯科医院でのケアに加えて、生活習慣を見直すことも重要です。

禁煙する

タバコは歯周病を悪化させるリスク因子の一つです。タバコに含まれるニコチンなどの有害物質は、歯ぐきの血管を収縮させて血流を悪くします。その結果、歯ぐきに酸素や栄養が届かなくなり、免疫力が低下してしまうのです。

実際、喫煙者は非喫煙者に比べて2〜8倍も歯周病にかかりやすい*というデータも報告されています。禁煙することで歯ぐきの抵抗力が回復し、口臭の改善が期待できます。

*参考文献

[1] Khan S. Effect of Smoking on Periodontal Health. Disease-a-Month 2011; 57(4): 214-217. 

[2] 神奈川県歯科医師会 知って得する歯科情報メディア Oral Health Online「歯周病と喫煙

バランスの良い食事を心がける

歯や歯ぐきも体の一部です。健康を維持するためには、バランスの取れた栄養が欠かせません

  • ビタミンC:歯ぐきのコラーゲン生成を助け、健康を維持します。(例:野菜、果物)
  • カルシウム:歯を支える骨を強くします。(例:乳製品、小魚、大豆製品)
  • タンパク質:歯ぐきの組織を作る材料になります。(例:肉、魚、卵)

口呼吸を改善する

無意識のうちに口で呼吸をしていると、お口の中が常に乾燥し、「ドライマウス」の状態になります。唾液には細菌を洗い流す重要な役割がありますが、乾燥するとその機能が働かず、口臭の原因菌が繁殖してしまいます。

 

普段から意識して鼻呼吸を行うほか、唇を閉じる筋力を鍛えることも有効です。もし鼻づまりなどの身体的な原因がある場合は、耳鼻咽喉科での根本的な治療も検討しましょう。

水分をこまめに摂る

唾液の成分の約99%は水分です。体内の水分が不足すると、当然ながら唾液の分泌量も減ってしまいます。

注意したいのは、コーヒーや緑茶などに含まれるカフェインの利尿作用です。水分を摂ったつもりでも、かえって体外へ排出されてしまうことがあるため、水にすることをおすすめします。

1日に1〜1.5リットルを目安に、のどが渇きを感じる前にこまめに水を飲む習をつけ、お口の中を潤しておきましょう。

まとめ

歯周病による口臭は、揮発性硫黄化合物(メチルメルカプタンなど)というガスが原因です。臭いの発生源が歯ブラシの届かない場所に存在するため、毎日の歯磨きだけでは消すことができません。

口臭を根本から解決するためには、歯科医院でのスケーリングやルートプレーニングといった専門的な治療が必要です。

「もしかして歯周病かも」と感じたら、悩みを抱え込まず、まずは当院にご相談ください。

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