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2026-03-03

歯科治療で用いられるラバーダム防湿とは?メリット・デメリットを解説

本記事では、歯科治療で用いられるラバーダムについて解説。根管治療における重要性や、細菌感染・誤飲を防ぐメリット、日本での普及率が低い理由についても紹介します。

「治療中にゴムのシートを口にかけられたけど、これは何?」

「ラバーダム防湿って、根管治療に絶対必要なの?」

「使わない歯医者さんもいるけど、何が違うの?」

このような疑問はありませんか?

ラバーダム(ラバーダム防湿)とは、治療する歯以外を薄いゴム製シートで覆い、唾液や細菌の侵入を防ぐ処置のことです。

日本では使用率が低いのが現状ですが、根管治療の成功率を高めたり、器具の誤飲を防いだりと重要な役割を担います。

本記事では、ラバーダムの効果やメリット・デメリット、重要視される理由などについて解説します。

ラバーダムとは患部以外を覆うゴム製のシート

ラバーダムとは、薄いゴム製のシートのことです。シートに小さな穴を開け、そこから患部の歯だけを露出させた状態で固定します

イメージとしては、外科手術の現場に近いものがあります。手術の際、患部以外を清潔な布で覆う光景をご覧になったことがあるかもしれません。これは細菌の侵入を防ぐために行われますが、ラバーダムもこれと同様の役割を担っています。

お口の中は常に唾液で潤っており、その中には数千億もの細菌が存在すると言われています。普段は何の害もありませんが、歯の内部を治療するとき、唾液がひとたび入り込めば再感染の原因に。ラバーダムを使用することで患部を隔離し、唾液や細菌を遮断した清潔な環境を作ることができます。

ラバーダムがよく使われる場面は、根管治療(歯の神経の治療)です。また、むし歯治療や詰め物・被せ物を装着する際にも用いられることがあります。

なぜラバーダムが重要なのか?

ラバーダムがなぜそれほど重要なのかその理由を見ていきましょう。

【理由①】細菌の侵入を防ぎ、治療の成功率を高める

根管治療は、歯の内部にある神経の通り道(根管)を消毒し、細菌を取り除く処置です。この根管は、髪の毛ほどの細さで、複雑に枝分かれしていることもあります。

私たちの唾液1mlには、およそ1億個の細菌が含まれています。どれだけ丁寧に消毒しても、唾液が一滴でも入り込めば、細菌は瞬く間に根管内に広がり、再発のリスクが高まってしまいます。

ラバーダムは、いわば歯の治療における「防水シート」のようなもの。細菌の侵入経路を物理的に遮断することで、治療の成功率を高めます

【理由②】器具や薬剤の誤飲・誤嚥を防ぐ

根管治療では、リーマーやファイルと呼ばれる細い金属器具を使います。長さは数センチ程度ですが、針のように細く、万が一喉に落ちれば大変危険です。

また、根管内を消毒するために使う薬剤の中には、粘膜を刺激する強い成分を含むものもあります。これらが誤って口の奥に流れ込めば、のどや食道を傷つける可能性があります。

ラバーダムを装着していれば、こうした事故を防ぐことができます

【理由③】接着力の向上で詰め物・被せ物が長持ち

現代の歯科治療で使われる接着剤は、高性能です。ただし、ひとつ弱点があります。それは「湿気」です。

口の中の湿度は約90%にも達します。この環境では、接着剤の性能が十分に発揮されません。ラバーダムで治療部位を隔離すれば、乾燥した状態で接着処置を行うことができ、詰め物や被せ物の脱落・破損リスクを軽減できます

ラバーダムのデメリット

ラバーダムは、すべての患者さんに適しているわけではありません。

デメリット①:鼻呼吸が必要

ラバーダムで口を覆うと、口呼吸がしづらくなります。治療中は鼻で呼吸することが基本となるため、普段から鼻呼吸ができる方であれば、ほとんど問題ありません。

ただし、ひどい鼻づまりや花粉症の時期など、鼻で息をするのがつらい状態のときは、ラバーダムの使用が難しい場合も。鼻炎や副鼻腔炎などの持病がある方は、治療前に歯科医師へ相談されることをおすすめします。

デメリット②:ラテックス(ゴム)アレルギーの方は要相談

一般的なラバーダムシートは、天然ゴム(ラテックス)で作られています。ラテックスアレルギーをお持ちの方は、かゆみ・発疹・腫れなどのアレルギー反応が出る可能性があるため注意が必要です

なお、ラテックスアレルギーの方は、バナナ・アボカド・キウイ・栗などの食品でも症状が出ることがあり、これを「ラテックス・フルーツ症候群」と呼びます。これらの食品で口のかゆみや違和感を感じたことがある方は、ラテックスアレルギーの可能性があるため、必ず事前に申告してください。

最近では、ラテックスを含まないノンラテックス製(シリコン製など)のラバーダムシートも普及しており、アレルギーをお持ちの方でも対応できる場合があります。

デメリット③:装着時に少し圧迫感を感じることがある

ラバーダムを固定するために、「クランプ」という金具を歯にかけます。このとき、少し締めつけ感や圧迫感を感じる方もいらっしゃいます。

この感覚は一時的なもので、治療が進むにつれて気にならなくなることがほとんどです。ただし、痛みが続いたり違和感が強かったりする場合は、我慢せずに歯科医師へお伝えください。クランプの位置や種類を調整することで、改善できる場合があります。

ラバーダムについてよくある質問

ここでは、ラバーダムについてよくある質問を紹介します。

Q.ラバーダムなしで根管治療を受けても大丈夫?

ラバーダムなしでも治療自体は可能です。すべての歯科医院がラバーダムを使用しているわけではありませんし、使用しなかったからといって必ず失敗するわけではありません。

ただし、ラバーダムを使用しない根管治療は、成功率が下がる可能性があります。海外の歯科先進国では、根管治療時のラバーダム使用を標準的な処置として推奨しているケースが多く、日本でもその重要性が広く認識されるようになってきました。

再治療が必要になると、時間的・経済的な負担が増えるだけでなく、歯を残せる可能性も低くなります。可能であれば、ラバーダムを使用している歯科医院での治療を検討してくださいね。

Q.子どもや高齢者でもラバーダムは使用できる?

基本的には、年齢を問わず使用可能です。

むしろ、子どもの乳歯の治療でこそラバーダムは有効といえます。小さなお子さんは口の中に水が溜まることを嫌がりがちですが、ラバーダムがあれば口の中が濡れにくくなり、かえって治療を受け入れやすくなることも。また、お子さんが不意に動いてしまった場合でも、器具の誤飲・誤嚥を防げるという点で、小児歯科治療においても活用されています。

まとめ

ラバーダムは、治療する歯を唾液や細菌から守るためのゴム製のマスクのようなものです。特に根管治療での再感染のリスクを減らし、成功率を高めるために用いられることが多いです。

日本ではまだ普及率が高いとは言えませんが、器具の誤飲防止や詰め物の持ちを良くするなど、患者さんにとって多くのメリットがあります。

「何度も治療を繰り返したくない」「精度の高い治療を受けたい」とお考えなら、ラバーダムを導入しているかどうかを、クリニック選びのひとつの基準にしてみてはいかがでしょうか。気になることがあれば、信頼できる歯科医師に相談しながら治療を進めていくことをおすすめします。

厚誠会歯科 新百合ヶ丘では、患者さまの大切な歯を一生涯守るため、根管治療をはじめとする精密治療においてラバーダム防湿を積極的に導入しています。

「何度も再発して悩んでいる」「できるだけ歯を長持ちさせたい」とお考えの方は、ぜひ一度、当医院へご相談ください。

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