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2026-06-11

根管治療を繰り返すのはなぜ?終わらない原因と再発を防ぐ3つのポイント

「また歯の根元が痛くなってきた」

「何回も通っているのに一向に治療が終わる気配がない」

このような不安はありませんか?

根管治療は、むし歯が神経まで進行してしまった場合に、歯の根の中にある神経や細菌をきれいに取り除く治療です。

しかし、歯の根の内部は非常に複雑な構造をしているため、細菌の取り残しや再感染が起こりやすく、再発を繰り返してしまうケースが少なくありません。

そこで本記事では、根管治療が繰り返される5つの原因や再発を防ぐポイントなどについて解説します。

根管治療が何度も繰り返される5つの原因

根管治療とは、むし歯が神経まで進行してしまった場合に、歯の根の中にある神経や細菌をきれいに取り除く治療です。ただし、治療の難易度が高いため、再発が起こりやすいという特徴があります。まずは、なぜ治療が繰り返されてしまうのか、主な原因を確認していきましょう。

根管の中の細菌や汚れを取りきれなかった

再発の原因としてもっとも多いのが、根の中に細菌が取り残されてしまうケースです。

歯の根の内部は、1本のまっすぐなトンネルのような構造ではありません。実際には木の枝のように細かく分岐していたり、途中で急カーブしていたり、人によって形がまったく異なります。

なかには、メインの根管とは別に「副根管(ふくこんかん)」と呼ばれる髪の毛ほどの細い枝道を持っている方もいます。

肉眼やルーペ(拡大鏡)だけでこの複雑な構造をすべて把握するのは、たとえ経験豊富な歯科医師であっても簡単ではありません。

根の奥に細菌がほんのわずかでも残っていると、それが数ヶ月から数年かけてじわじわと増殖し、ふたたび炎症や痛みの火種になります。

治療中に細菌が入り込んでしまった

ご存じない方も多いのですが、私たちの唾液の中にはおよそ500〜700種類もの細菌が棲みついています。健康な人でも、口の中には常に数百億個の細菌が存在しているといわれます。

治療中にこの唾液が一滴でも根の中に入り込むと、せっかく丁寧に消毒した根管に新たな細菌が持ち込まれてしまいます

歯の根にヒビが入っている

歯の根に目に見えないほど小さなヒビを専門用語では「マイクロクラック」と呼びます。マイクロクラックがあると、いくら根の中を丁寧に掃除しても、ヒビの隙間から外部の細菌が絶えず侵入し続けます

このヒビはレントゲンでは映らないことが多く、歯科用CTやマイクロスコープ(を使ってはじめて発見できるケースが少なくありません。原因不明で何度も再発を繰り返す歯の場合、マイクロクラックが原因であることがあります。

根管充填が不十分だった

根の中をきれいに掃除した後は、再び細菌が入らないよう、専用の材料で隙間なく根管を埋める「根管充填(こんかんじゅうてん)」を行います。

ところが、少しでも隙間や空洞が残っていると、そこが細菌の棲みかになり、時間の経過とともに再感染が起こります

土台や被せ物の適合が悪く隙間から再感染した

実は、根管治療そのものがうまくいっても、土台や最後に被せるクラウン(被せ物)の精度が低ければ再発します。

被せ物と歯の間にわずかな隙間があると、そこに食べカスや細菌が入り込み、根の方まで侵入していきます

根管治療を繰り返すとどうなる?

「何度かやり直せば、そのうち治るだろう」。そう考えている方もいるかもしれません。しかし残念ながら、再治療を重ねるほど状況は良くなるどころか、悪化していくケースがほとんどです

再治療のたびに、歯の内側は少しずつ削られていきます。もともと歯の根は硬いとはいえ有限の組織ですから、削れば削るほど壁は薄く、脆くなります。

それに加えて、再治療を繰り返すたびに成功率が大きく下がります。一般的に、初回の根管治療の成功率は約90%(精密治療の場合)とされますが、再治療になると60〜70%程度に低下し、3回目以降では40%を下回ることも。つまり、やり直せばやり直すほど抜歯になってしまう可能性が高いのです。

再発を防ぐためにできること

ここからは、再発を防ぐ3つの解決策をご紹介します。

精密根管治療(マイクロエンド)を受ける

精密根管治療は、再発リスクを下げることを目的とした歯科治療です。「マイクロエンド」とも呼ばれます。日本の保険診療で行われる一般的な根管治療は、手探りの感覚に頼りがちです。対し、精密根管治療は以下のような機器を用いて精度を高めているのが特徴です。

  • ・マイクロスコープ(歯科用顕微鏡) :肉眼の20〜30倍に拡大して根管の内部を映し出します。暗く狭い根の奥まで明るく照らしながら「目で見て」治療できるため、細菌の取り残しや見落としが減ります。
  • ・歯科用CT: 歯を三次元の立体画像で撮影できるレントゲンです。通常の平面レントゲンでは見えなかった副根管やマイクロクラック、根の先の病変の広がりを事前に把握できます。
  • ・ラバーダム防湿:ゴムのシートで治療する歯だけを隔離し、唾液中の細菌が根管に侵入するのを防ぎます。世界的なガイドラインでは「必須」とされている処置です。
  • ・ニッケルチタンファイル: しなやかに曲がる特殊な金属でできた治療器具で、複雑にカーブした根管にも追従しながら内部を清掃できます。ステンレス製ファイルに比べて、根管の壁を傷つけにくいという利点もあります。

 

自由診療のため1本あたりおよそ5万〜15万円が目安です。治療回数は1〜3回で完了するケースが多く、何度も通い続ける保険の再治療と比較すると、トータルの時間的・経済的負担がかえって少なく済むこともあります

根管治療の専門医(歯内療法専門医)に相談する

歯内療法の専門医とは、日本歯内療法学会が定める厳しい基準をクリアした歯科医師に与えられる資格です。取得には学会への5年以上の在籍、所定の研修修了、厳格な症例審査の通過が求められ、全国でも限られた人数しかいません。根管治療に集中して研鑽を積んできた、歯の根のスペシャリストです

再治療を検討される際は、専門医が在籍している歯科医院に一度相談してみることをおすすめします。 

治療の仕上げを妥協しない

根管内を丁寧に消毒し、隙間なく充填したとしても、その上に載せる蓋がずれていれば意味がありません。セラミックやジルコニアといった自費素材は、費用が高くなりますが、根管の消毒から被せ物の装着まで、一連の流れを途切れさせずに完了させることが大切です。

精密根管治療に力を入れている医院であれば、被せ物の工程にも同じだけのこだわりを持っていることが多いです

まとめ

根管治療が何度も繰り返されてしまうのは、適切なアプローチができていなかったことが主な原因です。しかし、やり直しを重ねるほど歯は削られて薄くなり、治療の成功率も回を追うごとに下がっていきます。

ただ、マイクロスコープやラバーダムを用いた「精密根管治療」を受けたり、精度の高い被せ物を選択したりすることで、再発のループを断ち切り、大切な歯を残せる可能性は十分にあります。

「何度治療しても痛みが引かない」「抜歯しかないと言われたが歯を残したい」とお悩みの方は、厚誠会歯科 新百合ヶ丘にご相談ください。精密根管治療に対応した環境を整え、患者さま一人ひとりのお口の状態に合わせた治療プランをご提案いたします。

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